今月はペナルティのお話です。
トライアスロンは競技である以上、競技規則があります。
その競技規則を守らない場合はペナルティが科せられます。
選手として出場してペナルティを科せられる場合やTOとして
ペナルティを科す場合の運用方法をいっしょに勉強しましょう。
ここではタイムペナルティをメインにお話しします。
タイムはレースの距離によって違いますのでここでは51.5kmの時間とします。
詳細はJTU競技規則を参照ください。
1,スイムのフォルススタート
出発合図の前にスタートすることを「フォルススタート」と呼びます。
一般的にはフライングなどと呼んでいます。
競泳では失格にもなりますが、トライアスロンでは15秒のタイムペナルティです。
スイムから上がったトランジッション(T1)で科せられます。
TOは該当する選手のバイクラックで待ち構え、選手が来たらイエローカードを
掲示して15秒科します。その間選手はヘルメット着用などのレース行動は出来ません。
従わない場合はその間は15秒から除外します。
トランジ担当TOはイエローカードを携帯しましょう。(ルールブックの裏表紙でも代用可能です)
2,バイクドラフティング
バイクペナルティボックスがある大会はバイクレース中にTOがホイッスルを鳴らして
ブルーカードを提示する。選手のナンバーをコールして「ドラフティグペナルティ、次の
ペナルティボックスで止まってください」と告げる。
バイクTOはブルーカードを携帯しましょう。(ルールブックの表紙裏面でも代用可能です)
バイクペナルボックスには選手のレースナンバーは表示されません。
しかし現実的にはほとんどの大会ではバイクペナルティボックスは設置されていないので、ランペナルティボックス
で科すか、フィニッシュ後にタイムを科すかなどはローカルルールで運用してください。
バイクドラフティグは120秒です。
3,ランペナルティボックス
ペナルティを受けた選手はレースナンバーとペナルティ内容を掲示されます。
ペナルティを受ける選手は自らペナルティボックスに入りレースナンバーをTOに告げます。
実際にペナルティボックスのTOをしていると、レースナンバーを告げる選手は少ないです。
レースナンバーと氏名を言ってくれるとTOとしては助かります。
ペナルティの時間が経過したら「ゴー」と告げてレース再開です。
ペナルティは15秒ですが、複数回あればその回数×15秒です。
選手から抗議など続いている場合やペナルティボックスから出ている時間はペナルティタイムから除外します。
TOはレース中の選手にペナルティである事は伝えません。またペナルティの理由を聞かれても答えません。
選手として審判長の判定に不服がある場合は抗議することができますが、ドラフティグや暴言など
による判定は抗議は受け入れられません。
恒に公正に、スポーツマンシップを持ってレースしてください。
以上の文面と、JTU競技規則に乖離がある場合はJTU競技規則に従ってください。
JTU <https://archive.jtu.or.jp/jtu/pdf/rulebook_20190123.pdf> 公式ルールブッ
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TTrA競技審判委員会 長嶋政光